長野県議会会派 改革・創造みらい

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令和元年 6月定例県議会 発言内容(続木幹夫議員)

◆続木幹夫

 

 改革・創造みらいの続木幹夫です。まず、主権者教育について伺います。
 私は、皆様御存じのとおり、県議会議員をわずか1期務めただけで次の選挙で無念にも落選し、そして、その後、野に下り、在野から4年間県議会を見てきたという貴重な経験をいたしましたので、その観点から質問いたします。
 さきの統一選挙の投票率が示すように、市町村議会、県議会、国会のある中で、県議会は有権者から最も関心が低く、県議会議員は日々一体何をしていて、県政は自分たちの生活とどのような関係があるのかわからない遠い存在であることを、この4年間、つくづく感じてきました。にもかかわらず、一方で、長野県世論調査協会が行った調査で、阿部知事への支持率が昨年9月の時点で90%、本年3月の調査でも86%という結果が出ました。この結果について阿部知事はどのように捉え、かくも高い支持率が得られている理由は何だと考えられますか。阿部知事に伺います。
      

◎知事(阿部守一)

 

 私に対する支持率についての御質問でございます。
 県民の皆様方からはこれまでも大変な御支援をいただいております。そのことに対しては、感謝の思いを持つと同時に、非常に重い責任を感じているところであります。
 これまで、私は、長野県知事として、県の特色を生かしていこう、そして、光の当たりにくいところにもしっかり光を当てて政策を進めていこう、さらには、県民の皆様方に公約を掲げて選挙を戦っているわけでありますので、県民の皆様方とのお約束をしっかり守っていこう、こうしたことを肝に銘じて県政に向き合ってまいりました。教育、人づくり、健康、福祉の充実、産業の振興など各種施策に取り組んできたわけであります。
 支持、不支持については、これは調査に回答した方々それぞれにいろいろなお考えがあっての御評価だというふうに思いますので、私からその理由はこうだというふうに一概に申し上げることはできませんけれども、これからも県民の皆様方の期待に応えることができますように全力で県政に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 以上です。
      

◆続木幹夫

 

 ただいま知事からは、みずからはその理由を言うことはできないというような控えめな答弁があったわけですけれども、いろいろな捉え方はあると思うのですが、私は、阿部知事がいかに名知事とはいえ、一党独裁の中国や北朝鮮ではないのですから、たとえ地方自治体の首長の支持率とはいえ、成熟した真っ当な民主主義国家において90%、86%の支持率はあり得ないと思っています。知事には失礼ですが、私の解釈では、この数字は県政に対する無関心率ではないかと考えています。つまり、県民が県政に余りに無関心であるがゆえに、知事に特段の失政がなく無難に県政を運営していれば、大多数の県民が何となく支持であると答えただけの結果だと思います。
 県議会に限らず、近年、全ての選挙の投票率は、回を重ねるたびに右肩下がりで、政治に無関心な人たちが若者を中心に非常にふえてきているのが現状です。この理由については、複合的にいろいろあると思うのですが、私が考えるのに、学校教育における政治的中立性を保つことを理由に、主権者教育、つまりさまざまな利害が複雑に絡み合う社会問題、政治課題について自分の意見を持って論じ合い、合意形成をしていく、学んでいく、そうした教育があまり行われていないのではないでしょうか。少なくとも、私は、中学、高校時代そのような教育を受けた記憶はありません。そこで、現在、本県における主権者教育の状況はどうなっているのか、教育長に伺います。
      

◎教育長(原山隆一)

 

 本県における主権者教育の状況についてというお尋ねでございます。
 中学校の社会科では、政治に関するさまざまな事象や課題を考察する際に、効率と公正などの概念的な枠組みに着目したり関連づけたりして、合意形成や社会参画を視野に入れながら、課題の解決に向けて多面的、多角的に考察する学びを行っておりまして、高校入試問題にもそうした問題が出題されております。
 高校においては、総合的な探究の時間等を使いまして、具体的な現実社会の諸課題の解決に向けた課題研究を行っております。各自が設定したテーマについて調べ、学校の外に出てフィールドワークや関係者へのインタビュー等を行って研究をまとめ、校内外の発表会で互いに討論するなどして学びを深めております。
 今後も、選挙管理委員会や諸機関との連携、協働を生かしながら、生徒が主体的に意見を論じ合い合意形成をしていくことを学ぶなど、主権者教育の推進に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
      

◆続木幹夫

 

 ただいま教育長からは、本県においてもそれなりに主権者教育を行っているという答弁がありましたが、私は、主権者教育というのは、単に若者を選挙に行かせるためだけの教育ではなく、低い投票率を上げるためだけの教育でもないと考えております。
 民主主義及び選挙の研究を行う国際機関、民主主義・選挙支援国際研究所が2016年に公表した投票率データでは、日本の投票率は196カ国中158位となっています。ただし、投票率が高いことイコール成熟した民主主義国家ということではなくて、政情不安の国や社会主義国家など義務投票制がしかれている国では当然高いのですが、そうした国ではなくても投票率が高い国があります。それは、北欧諸国であります。ちなみに、デンマーク、スウェーデンは約86%、アイルランド81%といった状況です。この違いはどこからくるのでしょうか。文献などで調べてみますと、スウェーデンでは、小学校から民主的な選挙や政党政治の本質や利点、欠点を学び、選挙を自分の意見を表明できる機会として捉えて、積極的な政治教育、民主主義教育、主権者教育を行っているようです。
 とかく権力者は国民に政治から目をそらそうとするものです。特に、今の政権はその傾向が強いように思われて仕方がありません。我が国は、シルバー民主主義が進み、若者は政治に興味を失う一方です。本来、投票権は民主主義において何ものにもかえがたい権利です。この権利をしっかりと教える主権者教育に力を入れていただくことをお願いして、次の質問に移ります。
 児童虐待防止体制について伺います。
 最近、親などによる虐待で児童が死亡するという痛ましい事件が相次いでいます。とても人の所業とは思えぬ残虐な行為で、私は、テレビにこのような事件が映った途端、いたたまれず消してしまうのですが、このような事件が起きた後、判で押されたように、児童相談所の対応のまずさ、警察との連携の悪さが指摘されます。そして、誰しも次に思うことは、本県においてもしこのような事件が起きた場合、児童を守る体制はしっかりとできているのだろうか、大丈夫だろうかということです。
 そこで、県民文化部長に伺います。
 本県において、現在の児童相談所の人員及び体制で十分に対応し切れているのか。そして、千葉県や北海道での事件が発生した後、本県においては児童を虐待から守る体制について改めて点検、見直しが行われたのか。そして、警察との連携についても県警と話し合いがなされたのか伺います。
 そして、さらに重要なことは、市町村との連携だと思います。恐らく、こうした虐待が疑われるとの情報は、まず一番身近な基礎自治体である市町村にもたらされるのではないかと思います。したがって、市町村との迅速な情報共有が重要であると同時に、虐待が疑われる全ての事案について児童相談所が出向き、一手に引き受けるということは人員的にも難しいと思われます。そこで、市町村レベルで解決できる事案と児童相談所が直接対応しなければならない事案のすみ分け分担が必要だと考えます。したがって、県は、改めて各市町村と連携、分担について検討、見直しすることが必要だと思われますが、県民文化部長に伺います。
      

◎県民文化部長(増田隆志)

 

 児童虐待防止体制について3点御質問をいただきました。
 まず、児童相談所の体制についてでございますが、近年、児童虐待が深刻な社会問題となっていることから、児童相談所の児童福祉司を、平成29年度に4名、平成30年度に5名増員してまいりました。また、本年度は、1月に千葉県で発生した事案等を受け、さらに6名を増員し、現在、平成28年度の約1.4倍となる57名の児童福祉司が児童虐待への対応を行っているところでございます。この体制は、国が求めます人口4万人当たりに児童福祉司1名という基準を満たしてはいるものの、児童福祉司1人が担当する新規の虐待相談件数が40件を超える状況であり、今後さらに適切な体制整備を進めていくことが必要と考えております。
 また、千葉県や北海道の事件を受けての対応についてですが、各児童相談所においては、全国で発生いたしました重大事案を自分事として捉え、その都度、所内の相談体制や他機関との連携体制の点検、確認を行ってきております。
 また、両事件後に改正されました児童虐待防止法や児童福祉法が求める児童相談所の体制について、現在、内部検討を始めた段階であり、今後、本年度策定いたします長野県社会的養育推進計画の中でも、関係者の意見等を伺いながらその体制の充実強化を検討してまいります。
 次に、児童相談所と警察との連携体制についてでございますが、その重要性に鑑みまして、県と長野県警察において昨年9月に児童虐待事案に連携して的確に対応することを目的とした協定を締結し、連携体制の強化を図ったところであります。
 この協定におきましては、当事者が保護を求めている事案、たばこ、アイロン等によるやけどがある事案、受理通告後、原則として48時間以内に児童相談所または関係機関において子供の安全が確認できない事案など、児童相談所と県警が共有すべき情報の基準について速やかな情報共有が図れるように明確化したところでございます。
 なお、県警から児童相談所に対しての通報は、平成29年度は857件で、平成30年度は975件となっております。また、情報共有以外におきましても、合同対応訓練の実施や定期的な連絡会議を開催するなど連携の強化に努めているところでございます。
 児童虐待事案において、子供の生命や身体の保護という観点で児童相談所と警察との連携は大変重要であり、今後も、情報共有や両機関が連携した対応など事案への即応体制の強化に努めてまいります。
 最後に、児童虐待における市町村との役割分担についてでございます。
 議員御指摘のとおり、児童虐待の対応に当たっては、身近な相談機関である市町村が果たす役割が重要となっています。そのため、平成28年度に児童虐待防止に係る児童相談所と市町村の連携指針を定め、県と市町村の役割や連携体制について整理、明確化したところでございます。
 連携指針におきましては、児童相談所が専門性の高い事案への対応や一時保護や措置等の行政処分を行い、市町村は、虐待防止や早期発見、学校などとの連絡調整、さらには、児童相談所が在宅指導・援助している家庭や児童養護施設等を退所した子供へのフォローアップの役割を担っていただくこととしております。
 なお、児童虐待への対応に当たっては、両者、さらには関係機関が連携して対応することが極めて重要でございますが、児相の体制とともに、市町村における援助・相談体制の充実を図ることも必要でございます。県といたしましては、市町村職員を対象とした研修の充実や市町村の実情に応じた丁寧な助言を行うなど、市町村支援と連携に努めてまいります。
 また、本年度策定いたします長野県社会的養育推進計画の中でも、市町村を初め関係機関の役割分担や連携について検討を深め、全体としての充実強化を図ってまいります。
 以上でございます。
      

◆続木幹夫

 

 ただいま県民文化部長より答弁がございましたが、児童相談所の職務というのは、いわゆるお役所仕事ではとても対応できないということですし、相談員などもしっかりとした人材を育てるには8年、10年かかるということですので、人事の面に関してもその点を考慮して進めていただきたいと思います。
 次に、高齢者ドライバーの運転事故防止対策について伺います。
 今、高齢者ドライバーによる交通事故の多発が社会問題化していて、それに対して、国や地方自治体では、その防止にさまざまな取り組みがなされています。
 東京都では、後づけの急発進防止装置やアクセルとブレーキの踏み間違いを防止する装置などをつける高齢者に対し、その費用の9割を補助する方針を明らかにしています。
 また、免許返納者に対してタクシー券を交付する自治体もあります。本県においても、幾つかの市町村において免許返納を促す施策を行っていますが、これに対して、知事は、議案説明において、自主返納に伴う支援制度の周知等に取り組むとして、市町村が現在行っているこれらの制度に頼るかのような説明をしていますが、このような制度を県下全ての市町村が行っているわけではなく、また支援制度を見てみますと、免許返納時のみに特典があるものばかりで、恒常的に免許返納者が生活する上での足に困らないような施策はほとんどありません。したがって、中山間地がほとんどで免許を返納したくてもできない高齢者が多くいる本県こそ、こうした各市町村が行っている免許返納促進支援制度を補完する制度や交通システムの構築や、後づけの事故防止装置設置への補助を早急に講ずべきと考えますが、知事に伺います。
      

◎知事(阿部守一)

 

 高齢ドライバーの事故が相次ぐ中でこうした状況への対応をどうするのかという御質問でございます。
 長野県の場合は、自家用車がないと生活ができない、仕事ができないという環境の方が大勢いらっしゃるわけでありますので、この高齢ドライバーの方の運転事故の防止対策は本県にとっては極めて重要な課題だというふうに思っております。
 事故防止のためには、幾つか視点があろうかと思います。御自分で認知機能等の低下を自覚して免許の返納をしていただくというような対応も必要ですし、また、免許がなくても必要な移動が確保できるような対策を進めていくということも重要であります。また、自動車の安全な運転、特に自動車の安全性、性能そのものが高まってきておりますので、こうした自動車の活用を進めていくということを多面的に考えていかなければなりません。後づけの安全運転支援装置についてですが、これは、性能の認定制度もこれから考えられるという状況でありますので、あまり先走りすぎることなく、しかしながら先頭を切って取り組んでいくということが極めて重要だというふうに思っております。
 このたび、6月18日に、未就学児及び高齢運転者の交通安全緊急対策というものが国の関係閣僚会議で決定されました。幾つか方向が出されており、特に高齢者の部分については、今申し上げた安全運転サポート車の普及推進や高齢運転者に優しい道路環境の構築、制度の垣根を越えた地域輸送サービスの充実、こうした方向が出されています。これは、国レベルの検討だけに委ねるのではなく、我々地域においてまさに問題意識をしっかり持って検討していくということが重要だと思っております。
 先ほども申し上げたようなこうした観点からいたしますと、なかなか一つの部局でおさまり切らない課題でございますので、まずはこの交通安全緊急対策、国の方向性を部局横断でしっかりそしゃくした上で、我々独自の視点でどういう対応をしていかなければいけないのかということについてしっかり検討を行いたいというふうに思っております。その上で、これまでも市町村あるいは交通安全協会の皆様方と連携してさまざまな対策を進めてきておりますので、関係機関の皆様方と連携してさらなる具体的な取り組みを進めていきたいと考えております。
 以上です。
      

◆続木幹夫

 

 知事から現時点での本県独自の具体的な事故防止策をお聞きすることはできませんでしたけれども、高齢化が進みますとこれからも高齢者による事故が続くことは必至ですので、財政的には厳しいと思いますが、県全域にわたる高齢者による交通事故防止策を図っていただきますようお願いいたしまして、私からの一切の質問を終わります。