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阿部知事に予算等の提案を行いました

「改革・創造みらい」は11月28日、11月定例会開会前の午前、「令和2年度予算編成と当面の課題に関する提案書」を、小島代表から阿部知事に手渡しました。この提案書は、会派に寄せられた県民の皆様からのご意見やご要望を踏まえたもので、『台風19号災害を踏まえて』7項目、『県政全般(基本的施策)』16項目、『各部局別施策』150項目にわたり、「政策集団」として熱い思いを込めて取りまとめたものです。

知事要望201911.JPG

令和2年度予算編成と当面の課題に関する提案書

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2019年11月28日

                                

                               

長野県知事 阿部守一 様         

                                                                    長野県議会

                              改革・創造みらい

                               代表 小島 康晴

令和2年度予算編成と当面の課題に関する提案書

 

阿部知事におかれましては、県民生活向上のため日々ご尽力をいただいており、また、この度の台風被害やCSF(豚コレラ)対策に全力で対応をいただいていることに敬意を表します。

さて、人口減少・高齢社会の一層の顕在化、そこに追い打ちをかけるかのような今回の未曽有の災害は「しあわせ信州創造プラン2.0」の推進に大きな影を落としています。知事の力強いリーダーシップのもと、早急な復旧・復興に取り組むとともに、「しあわせ信州創造プラン2.0」を一層推進し、県民起点での学びと自治の推進強化を図らなければなりません。

 そこで、令和2年度の当初予算編成作業が本格化する時期を迎えるにあたり、「改革・創造みらい」として、会派に寄せられた県民の皆様のご意見やご要望を踏まえ、予算編成と当面の県政課題等について下記のとおり提案いたします。

ご検討の上、対応されますよう申し入れます。

 

                  記

 

Ⅰ 台風19号災害を踏まえて

 

1 県民の日常生活が一刻も早く取り戻せるよう復旧・復興対策に積極的に取り組むこと。

特に、総合リハビリテーションセンターやクリーンピア千曲の早期の機能回復に努めること。また、公共施設や公共性の高い施設の災害復旧に対し、国にさらなる支援要請を行うとともに、市町村支援にも積極的に対応すること。

 

2 被災地における商工業、農業、観光業等、産業の復旧・復興については、国の支援を十分に活用しつつ積極的に支援すること。

 

3 千曲川・犀川・天竜川のいわゆる「中抜け区間」を解消し、国による流域一貫管理を国に強く要請すること。

  • 信濃川水系河川整備計画」については、今回の災害に対応する計画の策定と迅速な実施を国に強く要請すること。

4 県管理河川の内水対策や治水安全度の向上についての統一的な考え方を明らかにすること。

 

5 今回の災害の検証を確実に行い、市町村や関係団体、NPO等との連携強化に努め、「広域受援計画」や「地域防災計画」に反映させること。具体的には、行政機関における情報の共有や住民への周知、ハザードマップ運用などのソフト対策、避難所の生活環境、住宅の確保、災害ごみの県内外での連携協定、技術職などの職員体制について十分な対応を進めること。

 

6 医療機関や介護・福祉施設の災害発生時における避難計画や安全対策に積極的な支援を行うこと。

 

 7 長期に及ぶ停電や断水等を未然に防止するため、ライフラインに係る安全対策を市町村と共同で推進すること。

 

 

Ⅱ県政全般について(基本的な施策)

 

1 予算編成にあたっては、選択と集中により真に必要な事業に予算配分し、総合5か年計画を着実に推進するとともに、事業改善制度の結果や議会決算審査指摘事項を十分に反映すること。また、翌年度、改善成果の検証を実施、公表することにより、さらなる改善につなげること。

さらに、予算編成過程の透明化を引き続き推進するとともに、一般質問等での議員提案への対応状況や各種計画の目標と予算との関係を県民に分かりやすく示すこと。

 

2 地方交付税制度の堅持をはじめ、地方財源の確保を国に強く働きかけること。

特に、地方交付税算定にあたっては、条件不利地域等、地域の実情に配慮し、地方交付税の財源保障機能が損なわれないように働きかけること。
 また、特例的な措置である臨時財政対策債の廃止を図るとともに、これまで発行された臨時財政対策債の償還財源を確実に確保するよう求めること。

 

3 消費税10%導入後の状況把握を徹底して行い、非正規労働者対策や中小企業対策など、依然として厳しい状況が続く地域の雇用情勢や経済実態の改善に向け、低下が続いている実質賃金の底上げとともに産業の育成策や企業誘致等、雇用と県税収入に好循環をもたらす「経済活性化対策」としての予算とすること。

 

4 「働き方改革」にあたっては、「ワークライフバランスの実現」と「幅広い女性の活躍」に主眼を置いた施策展開を一層推進し、「県就業促進・働き方改革戦略会議」のさらなる充実を図ること。

男性育児休暇については、県職員が引き続き積極的に取得し範を示すこと。

   また、県が目指す働き方改革の内容や目標値を策定し、県内企業に発信するとともに、指導・フォローを行う体制整備を図ること。

 

5 国内で多発する災害の経験に学び、今後予想される南海トラフ地震や内陸型地震、地球温暖化による気候変動への備えから、「地域防災計画」の具現化によって防災対策を推進し、県民の安全・安心な暮らしを守る取組を徹底して行うこと。

また、原発事故を踏まえ、引き続き放射線量の測定、農畜産物の安全の確保対策をきめ細かく行うこと。

 

 6 「しあわせ信州創造プラン2.0」の重点項目のうち、合計特殊出生率や労働生産性、県民一人当たりの家計可処分所得の向上など進捗が思わしくない項目については、現状分析を行ったうえで有効と考えられる施策を展開し、人口減少・高齢社会に的確に対応すること。

 

7 地域振興局が設置されて3年目となるが、これまでの状況を検証し、地域振興推進費の拡充をはじめ、地方分権の実を挙げるよう積極的に取り組むこと。

さらに、引き続き市町村への権限移譲を進めること。

 

8 「第3次教育基本計画」や高校改革・学びの改革の推進にあたっては、必要な予算措置を講ずるとともに、関係部局や市町村教育委員会、教育現場、児童生徒、保護者の意見を教育施策に十分に反映させること。

 

9 リニア中央新幹線の建設にあたっては、環境影響等への県民の不安を払拭するよう引き続き適切に対応すること。また、県が先頭に立って、関連道路等の整備やリニア中央新幹線を活用した中南信地域の振興に引き続き積極的に取り組むこと。

 

10 親の妊娠出産期から子どもの社会的自立まで切れ目のない支援に努めるとともに、子どもの貧困対策や子育て家庭・障がい者への支援等に積極的に取り組み、社会から誰一人取り残すことのない「温かな行政」を実現すること。

また、制定に向け進めている「県障がい者共生社会づくり条例(仮称)」については、障がいのある人もない人も誰もが暮らしやすい地域社会となるよう、情報・コミュニケーションにも十分配慮し真に実効性の伴う条例とすること。

 

11 県民の県政への信頼回復を図るため、大北森林組合の補助金不適正受給事件については、組合からの補助金返還等に関し厳格な債権管理等に努め、県民負担の早期解消を図るとともに、県民に情報開示を確実に行うこと。

 

12 制定に向け準備が進められている「公文書管理条例(仮称)」については、県民の信頼を確かなものとする基盤として情報公開に資するものとし、併せて人材育成に努めるなど実効性を高め仕事改革にもつながる条例とすること。

 

13 同和対策については、「部落差別解消推進法」に基づき、十分な予算措置を講じ対策を推進するとともに、法の趣旨を踏まえ具体的施策推進のための条例制定に向け検討を開始すること。

   加えて、あらゆる差別を許さない人権教育を推進すること。

 

14 県議会として「環境政策基本条例(仮称)」の制定を目指している折、「持続可能な社会づくりのための協働に関する長野宣言」の着実な実行を図ること。

 

15 更に拡大が懸念されるCSF(豚コレラ)については、国や感染確認県との連携をより密に、イノシシへの防疫対策や飼育豚へのワクチン接種の徹底、接種豚肉の販路確保対策を確実に推進すること。

   また、県畜産試験場の早期完全復旧に積極的に取り組むこと。

 

16 条例制定等の議員提案を増やすなど議会活動を活発化させるため、議会事務局に法制執務担当の専門家を配置すること。

 

 

 

Ⅲ 各部局別施策について(議会常任委員会別区分)

 

1 総務企画警察委員会                  

(総務部)                                                              

  • 職員の定年引上げを見据え、女性の管理職登用も含め、人材の適材適所での活躍を図

り、職員の年齢構成のアンバランス解消に向け、計画的な職員採用を行うこと。

また、福祉職や獣医師など必要な専門職の増員に配慮すること。

 

(2)身体障がい者や知的障がい者の雇用については、法定雇用率を上回るよう引き続き各種取組を行うこと。

 

(3)「会計年度任用職員制度」の導入にあたっては、対象職員の声を聞くなど円滑な移行に努め、時短によるフルタイムのパート化や雇い止めとなることがないよう処遇改善について積極的に取り組むこと。

 

(4)「県民協働による事業改善制度」に代えて本年度から取り組んでいる「政策対話」については、若手職員など広く職員が参画して政策形成のスキルアップに活かすとともに、県民の県政への関心を高め多様な意見を聞く機会とすること。

 

(5)「ファシリティマネジメント基本計画」に基づき、中長期修繕・改修計画を早期に策定するとともに、「公共施設整備基金」の設置を検討すること。

また、県立高校など老朽化した施設の維持・修繕のための予算を確保すること。

 

(6)インターネットの普及等を踏まえ、ペーパーレスの導入をはじめ、許認可手続き等を洗い直し、手続き期間の短縮など県民サービスの向上を図ること。また、AI・ロボティクス活用に向け必要な人材確保に努めること。

 

(企画振興部)

(1)「地域発 元気づくり支援金」及び「地域振興推進費」については、市町村や関係団体の意向を重視し拡充を図ること。

 

(2)交通基本法や「新総合交通ビジョン」に沿って、市町村や公共交通活性化協議会等と連携し、公共交通の維持・活性化に向けた県の支援策を具体化し、新年度予算に具体的な事業を計上すること。

 

(3)松本空港の活性化については、利便性の高い離発着時間の設定に取り組むとともに、誘客促進策を積極的に推進すること。

また、国内線を充実させるとともに、チャーター便や国際定期便の誘致活動を多角的視点のもと推進すること。

 

(4)過疎法を延長するよう国に働きかけるとともに、引き続き「過疎地域自立促進方針」

に基づき、市町村と連携を図りながら過疎地域における個性豊かな自立した地域づくりを推進すること。

 

(5)「信州暮らし推進の基本方針」に基づき、移住推進の取組に加え、「つながり人口」の拡大を図ること。信州暮らし推進課と各地の相談窓口や市町村とが相互に連携を強め、

田舎暮らし「楽園信州」推進協議会による事業を推進し、移住・交流の促進を図ること。

 

(警察本部)                     

(1)県内の山岳遭難は増加傾向にあり、山岳県長野のあり方が問われていることから、近年の遭難の発生傾向の変化に応じた指導や救助体制を充実すること。

 

(2)特殊詐欺の被害が甚大である現状を踏まえ、県民文化部との連携を密にし防止対策を強化するとともに、被害者に対する相談受理体制の充実と検挙の強化を図ること。

 

(3)高齢者による交通事故、自転車事故が多発している現状等を踏まえ、交通安全指導・教育や歩車分離式信号機等の交通安全施設整備をさらに推進するなど、多角的な交通事故防止対策を推進すること。

また、高齢者講習については、混雑解消などの充実に努め、運転免許証の自主返納支援制度の周知を図ること。 

 

(4)少年の非行防止対策を強化するとともに、県内の少年が健全に成長できるよう、ボランティアや関連団体と連携し、社会環境を整備することにより健全な育成活動を推進すること。

 

(5)「暴力団排除条例」に基づき、反社会的勢力等の排除等により県民の不安感や恐怖心を払拭し、安全・安心な県民生活を確保すること。

また、長野犯罪被害者支援センターの県民への周知を行い、充実策を検討すること。

 

(6)県民の安全・安心に資するため、個々の警察官の職務能力の向上と非違事案の防止に努めるとともに、引き続き国に増員を求め、全国でも高い人口負担率の引き下げに努めること。

 

(7)安全・安心の拠点となる警察署や交番・駐在所の計画的な建替え、耐震化を推進すること。また、県警本部の独立庁舎化を検討すること。

飯田警察署に併設するとの方針が示された南信運転免許センターを早期に開設すること。

 

(会計局) 

(1)公金の取り扱いについては、常にチェックシステムの見直し・強化を図り、特に補助金の支出審査に関しては、執行機関による履行確認・完了検査が着実に行われるよう徹底を図ること。

 

(2)「契約に関する条例」の制定の趣旨を活かし、労働者の具体的な処遇改善につながるよう、更に充実を図ること。

 

2 県民文化健康福祉委員会                               

(県民文化部)

(1)「長野県女性職員活躍推進計画」の趣旨が市町村や事業所等にも十分波及するよう施策展開を図ること。

 

(2)各種審議会への女性の登用については、「審議会等の設置及び運営に関する指針」に定める目標を達成するため、年次計画を含め達成手段を再検討し、着実に推進すること。

 

(3)「信州やまほいく」については、内容の拡充強化を図り、多様な幼児教育を一層推進

すること。さらに、小学校においても、それらの教育が活かされるよう、教育委員会と

協議すること。

 

(4)深刻化する児童虐待問題に適切に対処するため、児童相談所の専門職員体制を強化し、

  家庭支援の充実を図ること。

また、早期発見・早期対応を図るため、警察及び市町村との連携を強化し、長野県

子ども支援センターやチャイルドライン等とのネットワーク化を更に推進すること。

 

(5)「信州こどもカフェ推進地域プラットフォーム」の充実や子ども食堂やフードバンク・

フードドライブ等を実施している団体と密接な連携を図り、支援に力を入れること。

また、資金不足への対応やJAやスーパーなどの事業者を交えた支援体制の構築を進

めること。

 

 

 

(健康福祉部)

(1)依然として深刻な医師・看護師・介護福祉士等の確保について、引き続き予算措置を

講ずるとともに、県内全域において総合診療医の確保等、県民に等しく標準的な医療を提供する体制の実現を図ること。

また、産科医師不足に対処するため、医療圏域内の機能分担、助産師の活用を更に進めるとともに、木曽・大北地域に、地域周産期母子医療センターを設置すること。

 

(2)厚生労働省の地域医療構想に関するワーキンググループは、効率的で不足のない医療

  提供体制を構築するため、再編・統合の議論が必要な医療機関として全国の病院名を公

 表した。その中には県内の公立・公的病院も含まれ、県民に不安が広がっている。

   地域の実情を十分に踏まえた地域医療構想の推進につながるように、県も積極的に支

援すること。

 

(3)「県立病院機構第3期中期計画」にあたっては、人材の確保をはじめ更に着実な運営が

継続できるよう経営基盤強化に努めることともに、県の「運営負担金」を増額すること。

 

(4)「長野県がん対策推進条例」に基づき、がん検診率の向上等の各施策を推進すること。

 

(5)国民健康保険制度の都道府県単位化については、市町村によって保険料(税)に大き

な差があることも明らかになった。決算後、十分に検証し、安定した運営に努めること。

また、財政基盤の充実を引き続き国に強く求めること。

 

(6)人工透析患者が増加しているが、腎臓移植は県内において実施可能病院が少ないこと

 や腎臓の提供が少ないことから、移植事例は極めて少ない。病死、事故死による臓器提供については意思表示を確認し、臓器移植が迅速に行われる体制構築を図ること。

 

(7)健康寿命延伸を図るため、保健補導員・食生活改善推進員・栄養士会等との連携を強

  化すること。

 

(8)発達障害者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために発達障がい者

支援センターの充実と、症状の発現後できるだけ早期に療育支援を行うこと。

 

 

(10)介護保険制度の改正により、予防給付が総合事業へ移行して3年目に入ったが、従来のサービスに加え多様なサービスが提供されているか、また、新料金水準はサービス向上に寄与しているか検証すること。

 

(11)セーフテイーネット最後の保障とも言える生活保護制度ついては、真に支援の必要な県民へはきちんと行き届くよう配慮すること。

 

(12)「生活困窮者自立支援法」に基づく事業について、国に対して十分な財政措置を強く

求めるとともに、貧困の連鎖を断ち切るため、任意事業に積極的に取り組み、寄添い型

支援に必要な人材育成、NPO等との連携あるいは市事業との連携強化のための予算措

置を講じること。

また、相談支援については、積極的にアウトリーチを行うこと。

 

(13)ユニバーサルバデザインの街づくりのため、障がい者や高齢者、子どもなど弱者が参

加・点検して施設設計や施設改良を行うなど、「長野県福祉のまちづくり条例」の施策の

具体化を図ること。

 

(14)「長野県障がい者共生社会づくり条例(仮称)」の制定については、当事者団体を含め、

    幅広い県民の意見を反映させ、十分な時間をかけること。

 

(15)総合リハビリテーションセンターの改築については、県内全体のリハビリ機能を強化

する観点から、立地や機能強化などを含め今後のあり方を再検討すること。

 

(16)県民の食の安全・安心に対する信頼を確保するために、「長野県食品安全・安心条例」による施策の推進を図ること。また、「食品表示法」による、栄養成分表示の義務化の取扱いについては、消費者の利益と事業者の環境整備それぞれに配慮し、支援すること。

 

(17)介護職員の処遇改善を推進する支援策を充実するとともに、「長野県版キャリアパス・

モデル」での「モデル給与規程・給与表」の普及を図ること。

 

(18)「手話言語条例」に基づき、手話の普及と手話を学ぶ機会の確保に努めるとともに、

県民に条例の周知を図ること。

 

(19)「介護予防・日常生活支援総合事業」は、介護の専門職によるサービス提供体制を構築することとし、市町村間の格差が生じないような支援に努めること。また、介護保険制度のサービスの質の低下を招かないよう、国に働きかけること。

 

(20)8050問題が社会問題化する状況下で引きこもり者への支援体制を図るため、アウトリーチ支援員(仮称)を「まいさぽ」に配置すること。

 

3  産業観光企業委員会

(産業労働部)

(1)「産業の生産性が高い県づくり」に向け「長野県産業イノベーション推進本部」の活動によって、第4次産業革命の動きを見据えた未来志向の産業政策を推進すること。そのためワンストップでの支援体制を確立するため、工業技術総合センター・中小企業振興センター・テクノ財団の連携を早期に進めること。

 

(2)「長野県中小企業振興条例」の趣旨を踏まえ、中小企業の振興に向けた短期・中期・長期の経済・雇用対策の具体化を図ること。

 

(3)「長野県ものづくり産業振興戦略プラン」に基づく9の重点施策、16のプロジェクトを着実に推進するための統括的推進体制を早急に整えるとともに、農業等他産業との連携を更に推進すること。

 

(4)「信州ワインバレー構想」を着実に推進し、「NAGANO WINE」のブランド化が一層進むよう積極的に取り組むこと。

 

(5)企業誘致を積極的に進めること。とりわけ、リニア中央新幹線開通を見据えた施策展開と県内の「企業留置」に向けた施策を推進すること。

また、令和2年度まで延長した「信州ものづくり産業投資応援条例」は、より実効性の高い施策となるよう制度内容の見直しを図ること。

 

(6)「アジア№1航空宇宙産業」の実現に向け、参画企業が全県に拡がるよう取り組むこと。   また、航空宇宙産業の企業誘致助成制度を通じて、企業誘致を一層推進すること。

工業技術総合センター航空機産業支援サテライトと、信州大学航空宇宙システム研究

拠点、南信州・飯田産業センターなどとの連携を一層強め、ものづくりの基盤、技術力の強化と人材育成を図り、助成金制度の充実により、航空システムに関する新技術の開発等を促進すること。

(7)「銀座NAGANO」の運営体制を一層強化し、国内外への情報発信拠点として十分活用することで、県内への来訪者の増加及び経済波及効果が創出されるよう取り組むこと。

 

(8)名古屋事務所、大阪事務所については、「銀座NAGANO」を好例と捉え機能強化を図るとともに、中京・関西圏の信州ファンを増やし、企業誘致、観光招致、県内農産物の販売などを促進すること。また、各地域の「県人会」と更なる連携を図ること。

 

(9)「商店街魅力づくり応援事業」の成果を他地域へ波及させるとともに、事業引継ぎセ

ンターの活用、商店街空洞化・空き店舗対策を一層推進すること。ガソリンスタンドな

ど山間部の住民サービス維持のため、自動車用燃料の給油、家庭用・農業用可燃油、自

動車整備事業等の事業継承等を積極的に推進すること。

 

(10)働き方改革の促進、地域における労使の支援を充実させるため、労政事務所の体制を強化し、労働法制の改正の趣旨を周知・啓発に努め、相談業務をはじめ労働教育講座の開催や労働関係調査の充実に努めること。

 

(11)企業の障がい者法定雇用率が平成30年4月から2.2%に引き上げられており、引き

続き積極的に障がい者雇用対策を推進すること。

 

(12)工科短期大学校・南信工科短期大学校・技術専門校・民間の訓練機関等を活用して、

若年者・障がい者等の技能向上に努めるとともに、技能五輪・アビリンピック等への支

援の拡充を図ること。

 

(13)シルバー人材センターに対する県の補助金は、全国的にも低い水準となっている。地域のためのシルバー人材センターとして、高齢者が心豊かに安全・適正に働けるよう国との連携を一層高め、助成や支援の拡大を図ること。

 

(14)多様な働き方に対応できるよう「職場いきいきアドバンスカンパニー」への優遇措置

の改善を図り、認証件数が増えるよう努めること。

 

(15)育児や介護による離職防止に向けた施策を推進すること。

 

(16)「U・I・Jターン就業・創業移住支援事業」「NAGANOで働く魅力発信事業」などの推進を図り、U・I・Jターン人材確保を図ること。

 

(17)外国人労働者の受け入れが拡大されたことに伴い、受け入れ外国人の人権を尊重し共生が図られるよう努めること。

(観光部)

(1)「信州の観光新時代を拓く 長野県観光戦略2018」に基づき、都道府県比較による「観光立県長野」から始まる、「稼ぐ」観光地域づくりを目指し、地域経済を支える観光産業に対する施策を具体化し、着実に推進すること。また、IT活用を進め、観光統計の高度化を図るとともにユニバーサルツーリズムの推進を図ること。

 

(2)「(一社)長野県観光機構」が長野県観光の牽引役を果たす人材育成に努めるとともに、広域型DMOの更なる形成・確立を推進すること。また、地域振興局は地域の実情を反映させるべく連携を図り、合意形成に向けた支援を行うこと。

 

(3)歴史的資産や、山岳高原、美しい自然環境等の地域資源を活用した映画やドラマ等の撮影誘致を積極的に推進することと共に、国内外から選ばれる観光地を目指して、農業、林業、グルメ等をパッケージ化した旅行商品の企画造成をNPО法人や、自然保護団体等と連携し更なる推進を図ること。

   また、キャンプや、グランピングのニーズの高まりに注視し、自然体験型の長期滞在観光に対しても、信州の強みを発揮する施策展開を進めること。

 

(4)多発している山岳遭難防止への指導・周知の徹底と、登山計画書の100%届出を目指す施策を更に進めるとともに、活火山に対する警戒対策の周知、外国人・高齢者を含む登山者の安全確保を図るための案内表示看板等の充実やビジターセンターの支援対策に引き続き取り組むこと。

 

(5)「長野県自転車の安全で快適な利用に関する条例」及び「長野県自転車活用推進計画」の理解と周知を進め、長野県の魅力を活かしたサイクルツーリズムを推進するとともに、官民連携による誘客の促進を図ること。

   また、建設部と連携して自転車道の整備を進めること。

 

(6)MICE誘致促進事業補助制度の周知・拡充を進め、国際会議や国際スポーツ大会の

開催が行われるように選んでもらえる観光立県づくりと、インバウンドの促進として「昇

龍道ルート」に代表される広域観光対策を一層推進すること。

        

(企業局)

(1)電気事業の更なる充実のため、「長野県公営企業経営戦略」を一層推進し、健全経営に努めるとともに、自然エネルギーを活用した新規電源開発を推進すること。

 

(2)近年多発する自然災害に対応するため、災害時の応急給水拠点である「安心の蛇口」については、設置箇所拡大を図る整備目標の早期達成に向け取り組むこと。

 

(3)県内水道事業の耐震化・老朽管の更新など安定的な運営が図られるよう企業局のノウハウを発揮すること。

 

4  農政林務委員会

(農政部)  

  • TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定への対策強化のため、対策に必要な予算を

確保するとともに「第3期長野県食と農業・農村振興計画」を着実に推進し、長野県農業・農村の振興に取り組むこと。

 

  • 地球温暖化等に対応した品種開発を、新たに制定された「長野県主要農作物及び伝統

  野菜等の種子に関する条例」の趣旨に則り、促進すること。

  • りんごの「高密植栽培」、「新わい化栽培」等新技術の普及やブドウの「シャイ

ンマスカット」や「ナガノパープル」など県オリジナル品種等の安定生産を図り、収益性の高い品種への転換を加速すること。

 

  • 農協・漁協等との連携を強化し、「シナノリップ」や「信州サーモン」等の「おいし

  い信州ふーど」を県内外や国外へPRするとともに、「県営業局」や「長野県農産物等輸出事業者協議会」等と連携し、輸出を含む県産農畜水産物の販路・消費の一層の拡大に取り組むこと。

また、商工観光業者と連携して直売所等において、「地消地産」「地産地消」を推進し、

6次産業化等、県内農業の基盤・体制の強化を図ること。

併せて、学校給食の食材に地元農畜水産物が積極的に提供されるよう食育を推進すること。

 

  • 農業法人・集落営農組織や大規模生産者が、生産拡大や一層の省力化・低コスト化を

進められるよう、担い手への農地集積・集約化を進めるとともに、ICT(情報通信技術)を活用した経営改善への取組を強化すること。

また、農地中間管理機構・農業再生協議会の現状を検証し、機能が十分発揮できるよ

う、運営等に必要な予算を確保すること。

 

  • 出入国管理及び難民認定法改正による外国人労働者の受け入れについては、共生社会

の推進を図るため、県・市町村・受入機関で協議の場を設け、必要な機能を備えた組織を設置すること。

 

(6)農政部所管の農業改良普及センターと地域振興局農政課は、組織改編により地域振興局所管の農業農村支援センター(仮称)となる見込みだが、技術者の確保に努め、普及機能の維持、充実を図ること。

 

(林務部)

(1)森林の持つ国土保全・環境維持・生物多様性維持機能や災害・地球温暖化防止の観点から、「長野県森林づくり指針」に基づき、国が新設した「森林環境譲与税」や県の「森林づくり県民税」を活用するとともに、事業が着実に推進されるよう十分な予算措置を講じること。

 

(2)「新たな森林管理システム」については、主伐後の再造林の義務化や市町村の実情や要望を踏まえた支援体制を構築すること等を国に働きかけること。

また、国の補助制度を各県の実態に即した制度となるよう見直すとともに、林業の成長産業化・地球温暖化防止・森林吸収源対策を充実し、「森林・林業基本計画」の着実な推進が図られるよう国に対して強く要請すること。

 

(3)「森林県から林業県」への移行を推進し、再造林やコンテナ苗の生産拡大に必要な支

援や、森林経営計画策定の根幹となる森林の集約化と境界明確化事業及び搬出のための林道・作業道等の路網整備を引き続き推進すること。

 

  • 被害域が拡大している松くい虫等森林病害虫による被害防止のため、市町村との協働

による総合的対策に十分な予算措置を講じること。

   また、被害の激害地対策として保安林を中心とした治山事業の導入、県民税を活用し

た被害木の木質バイオマス利用を推進し、枯損木処理、被害林の再生を図ること。

 

(5)国の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」、県の「同利用方針」に基づき、景観配慮・雇用拡大・地元素材有効活用の観点から県産材の利活用を促進し、公共建築物の木造・木質化を図り、県産材の需要拡大を早急に行うこと。

また、県産材を活用し、CLT等地震に強く環境と人にやさしい「次世代省エネ信州型住宅」の開発及び部材開発を建設部と連携して進め、需要拡大に積極的に取り組むこと。

併せて間伐材等の有効活用を進めるため、木質バイオマス発電、ペレットボイラー、ペレットストーブ、薪ストーブ設置への助成など積極的に支援し、普及を図ること。

 

(6)県産材の販路開拓については、営業本部を活用して国内や海外への拡大を積極的に推進すること。

 

(7)信州Fパワープロジェクトにおける木質バイオマスについては、本県の健全な森林づくりに貢献し、県内林業の振興に資する事業となるよう、県内からの燃料確保に努めること。また、製材部門については、幅広い視点に立った製品開発と販路開拓を展開するため、県の指導を強化すること。

 

(8)「森林(もり)の里親促進事業」などを通じ、下流域行政体や先進企業などが「山」や自然豊かな「木」の文化を理解し、森林整備の必要性の認識を高める中で、整備促進に協力が得られるよう積極的に取り組むこと。

 

(9)林業労働者の就労支援に取り組み、「高性能林業機械」の導入や魅力ある職場環境整備のための施策により、林業大学校生をはじめとした就業希望者の夢が実現できる事業体育成に努めること。

 

(10)野生鳥獣対策を促進するため、有害鳥獣捕獲従事者の狩猟免許の取得更新手続きの簡素化や経費負担軽減対策を講じ、更なる担い手確保に取り組むこと。

また、猟銃の適正な取扱いの習得や技術の向上が図られるよう、若年狩猟従事者の育成や県営射撃場等の整備に取り組むこと。

  

(11)大北地域の林業振興を図るため、大北森林組合の早期再建を人的支援等で推進すること。

 

5 危機管理建設委員会                

(危機管理部)

(1)南海トラフ地震発生を想定した現実的かつ具体的な災害対策を部局横断的に講じ、市町村とも連携しながらインフラ、医療、福祉、農業などに関しての被害防止並びに軽減を図ること。また、きめ細かな広域受援計画の策定を進め、県民との共有に努めること。

  

(2)県内全域において、地震や土石流など自然災害発生時の防災体制を充実させるとともに、市町村と協力して住宅の耐震診断を更に推進すること。

 

(3)御嶽山など県内の活火山が今後、その活動を活発化する恐れがあることから、各活火山の監視体制の強化と避難シェルターや退避舎施設の整備・建設を、市町村と連携して早急に行うこと。

また、より実効性のある火山防災体制を国などとともに早急に構築すること。

 

(4)災害時における障がい者や高齢者など社会的弱者への警報システムの整備及び避難・救護体制を市町村とともに整備し、初動対応に万全を期すこと。

 

(5)「消防団の活動に協力する事業所等を応援する県税の特例に関する条例」や「信州消防団応援ショップ事業」により、消防団員が得られるメリット等を、民間事業者と共に推進し、団員確保の支援を行うこと。

 

(6)原発被災地から本県へ避難されている方々のニーズを把握し、引き続き支援を行うこと。

(7)消防防災航空体制の再構築にあたっては、ダブルパイロット制を導入するなど、より一層の安全対策を講ずること。また国に対し、全国的にも定年等でパイロットの減少が危惧されていることから、早急にパイロット養成の支援制度の創設を国に要望すること。

 

(8)あらゆる災害に対しての想定と対応シミュレーションを増やすことにより、即応体制や初動の体系化を図って可視化し、市町村と県民と共有し、必要に応じて訓練を実施すること。

 

(建設部)

(1)災害対策のきめ細かな整備を早急に行うこと。そのためにも、災害発生時の即応体制については各関係業界団体との連携協定を図る中で、契約単価などの取り決めを可及的速やかに行えることとし、建設土木部門の業者などの応援による初動を迅速に行えるようにすること。地元業者への優先発注が行いやすい仕組みとすること。

 

(2)災害発生時においては、危機管理部、環境部などと合同チームを設けて専門性を最大限活かした方針決定や支援受援戦略について連携を強化して取り組むこと。

 

(3)市町村の建設(環境)部門との連携や協働を行うことで、地域において発生した災害への地域内エリアや自治組織単位でのきめ細かい対応、支援を進めること。

 

(4)地域のビジョンの実現や課題の解決に向けて、地域と連携・協働しながら戦略的に社会資本整備を進める「地域戦略推進型公共事業」を積極的に進めること。

 

(5)生活関連道路や緊急輸送路の整備促進を図ること。登下校時の安全確保のための歩道設置についても積極的に推進すること。

 

(6)松本糸魚川連絡道路については、地域住民との十分な話し合いのうえ整備の早期実現を図ること。

 

(7)除雪対策等について、大雪などの気象情報にも対応できるよう、万全な対策を講じておくこと。

 

(8)県管理河川の河道内浚渫及び河川内雑木の除去を推進し、災害に強い県土づくりを図ること。

 

(9)ゲリラ豪雨等、異常気象が常態化しており、各地で土石流の発生する確率が高まっていることから、危険地域の見直しと砂防ダム建設等の対策を積極的に講ずること。

   併せて、ダム容量の確保と機能維持のため、堆積土砂の浚渫と沈下流木の除去対策を進めること。

 

(10)県有排水機場の維持管理の万全を期すとともに、排水ポンプ車の配置や整備を行い安全対策の向上を図ること。

 

(11)県有施設の耐震化を着実に行い、安全性の向上を図ること。

   また、市町村と協力して住宅の耐震診断を更に推進すること。

 

(12)空き家対策は、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」の一部改正を踏まえ、空き家等の関係団体などと連携して空き家の所有者・賃貸希望者からの問い合わせにきめ細かい対応ができるよう市町村と連携してデータベース化を進め、要配慮者に対する供給の促進を図ること。

 

(13)建築用材、土木用材については、県産材を積極的に活用すること。

 

6  環境文教委員会                  

(環境部)

(1)「長野県環境エネルギー戦略~第三次長野県地球温暖化防止県民計画~」の最終年度が2020年度であることから、より実効性のある「第四次計画」の策定に努めるとともに、国に対しては、持続可能な制度を確立するよう強く要請すること。

 

(2)脱原発社会に向け、持続可能で低炭素な環境エネルギー社会の創出を推進し、太陽光や小水力、地熱、バイオマスなどのあらゆる再生可能エネルギー発電の事業化を一層促進すること。

太陽光発電については、周辺への影響や防災対策、事業停止後における事後処理対策に万全を期すとともに、災害時のパネル破損時における感電の危険性や有害物質の流出の可能性など、損壊パネルの危険性の周知を確実に行うこと。

 

(3)「第四次長野県環境基本計画(2018年度~2022年度)」に盛り込んだSDGS(持続可能な開発目標)による施策の推進を積極的に行うこと。とりわけ水環境の保全については、恒久的な水資源の保全と適正な利活用に万全を期すこと。

 

(4)「長野県水道ビジョン」に基づき、水道事業者との連携の中で安心・安全な飲料水の確保を図ること。下水道事業に関しては、下水道汚泥、下水熱の活用等の検討をすること。

 

(5)生物多様性の確保及びライチョウ等希少動植物の保護は生態系保全に不可欠であり、市町村や県民との協働のもと、一層の施策展開に努めること。

 

(6)アレチウリなどの特定外来生物の駆除については、市町村と連携し、地域振興局ごとにより一層着実に実行するとともに、国に強く要望すること。

   特定外来生物については、生態系被害防止外来種と併せて、本県の地域性に沿った対策を行うこと。

  

(7)山岳観光県として誇れるよう、民間と緊密に連携し引き続き登山道及びトイレの整備を推進すること。

 

(8)「県下一斉ノーマイカー通勤ウィーク」の実施にあたっては、企画振興部と連携し地域公共交通機関の利用促進運動を強化するとともに、定着を進める施策を講ずること。

 

(9)「ごみ減量日本一」を堅持するべく「食べ残しを減らそう県民運動~e—プロジェクト~」協力店の登録や「残さず食べよう30・10運動」の拡大を図り、食品廃棄物の削減に積極的に取り組むとともに、プラスチックごみ問題に対応する「信州プラスチックスマート運動」が幅広い県民運動となるよう取組を進めること。

 

(10)産業廃棄物処理施設の稼働に際しては、周辺住民の生活環境の保全を図るため、今後も立入検査、監視指導を徹底すること。

また、市町村と連携し、不法投棄や野積などを防止すること。

 

(教育委員会) 

 

【義務教育関係】

  • 長野県教員研修体系を常に検証するとともに、長野県教員育成協議会が策定した育成

指標によりキャリアシステムを構築するなど、更なる教員の資質向上を図ること。

 

(2)不登校・いじめ・子どもの貧困対策に対応するため、スクールカウンセラー及びスク

ールソーシャルワーカーの配置を一層拡充するとともに、長期に欠席している者への対応を着実に行い、不登校につながらない取組を行うこと。

 

(3)「長野県いじめ防止対策推進条例」の周知に努め、いじめに悩む児童生徒や保護者

を支援していじめの未然防止や早期発見・早期対応を図るなど、いじめ撲滅に向け積極

的に取り組むと共に、あらゆる差別を許さない人権教育を推進すること。

 

(4)「命の大切さ」を児童生徒に普及させるとともに、児童生徒からのサインを見逃さな

い取組を進めること。

 

(5)全国学力・学習状況調査をはじめとする各種データを分析して課題を精査し、授業の

質の向上に向け指導の改善に努め、信州教育の名に恥じない学力の向上を図ること。

 

(6)免許教科外の教科担任許可数の更なる減少に努めるとともに、専門科目の役割の重要

性に鑑み、小規模校への専科教員の配置に積極的に取り組むこと。

 

(7)学校給食における地場産物及び地場食材の利用拡大とともに、「おいしい信州ふーど」

の啓発をはじめ信州らしい食育の推進を図ること。

また、学校における食物アレルギー対策にも、きめ細かく対応すること。

 

(8)「長野県版運動プログラム」に着実に取り組み、児童生徒の体力・運動能力増進への

支援に取り組むこと。

   

(9)信州型コミュニティスクール等の保護者や地域住民が参画する学校運営を更に進め、コーディネーター養成をはじめとする人材育成を推進すること。

 

(10)県立こども病院の院内学級の継続的で安定した設置と、正規教員4名配置を継続するとともに、運営資金を助成すること。

 

(11)部活動に与える少子化の影響を考慮して、地域スポーツクラブ等との連携や環境整備

を図るなど、スポーツ活動の「機会の確保」に努めること。

 

(12)義務教育における「多様な学びの場」を確保するために、発達障害に対応した通級指導教室に積極的に取り組むこと。

 

(13)教育のICT化に伴う教職員研修の機会を充実するとともに、ICT機器を活用した授業に精通した教職員を各校に配置すること。

 

(14)平成32年度から小学校英語の教科化等が予定されているが、県においても、研修の充実など現場任せにならないよう対策を講ずること。

 

【高校教育関係】

(1)「第2期高等学校再編計画」の策定にあたっては、「第1期高等学校再編計画」の総括を行うとともに、地域の声に耳を傾け、高校の将来像や具体像を明確に示していくこと。加えて、第2期高校再編が単なる数合わせにならないように取り組むこと。

 

(2)専門高校等の設備・機器については、老朽化したものの更新とともに、時代に合った設備・機器の導入を積極的に行うこと。

 

(3)選挙権年齢が18歳に引き下げられすでに執行されたが、投票率が高いとは言えない状況にあることから、適正な主権者教育を一層推進すること。

 

(4)英語の入試改革に対しては、国の動向に注視し、生徒及び保護者に対し情報提供するとともに、県内の地域格差、学校格差が生じないよう県として施策を講ずること。

 

(5)「新たな入学者選抜制度」の導入にあたっては、全ての子ども達を平等に、適切に評価でき、これからの時代に相応しい制度となるよう進めること。

【特別支援教育関係】

(1)特別支援学校の教員の増員、自立活動担当教員の法定数乖離解消に向けた計画的な改善、老朽化した校舎の改修をはじめとする環境整備等に的確に対処すること。

 

  • 特別支援学校における、医療的ケアの必要な児童生徒の増加に適切に対応するため、

看護師の増員に引き続き取り組むこと。

 

(3)特別な支援を要する子どもたちの中学校卒業時の進路について、中高連携の促進、情報の提供等を充実させること。

 

(4)人口減少が続いているにも関わらず特別支援学校が過密化していることや、特別支援学校卒業後の自立を支援するために、高等部に特化した高等養護学校を新設し特別支援学校の過密化解消に努めること。

 

(5)スクールバスについては、希望する児童生徒が全員乗車出来るとともに、長時間乗車による負担を軽減するよう、利便性向上に積極的に取り組むこと。

 

【教育全般】

(1)2027年国民体育大会・全国障害者スポーツ大会開催に向けて、オール信州の体制で組織される準備委員会での活発な議論を通じ77市町村がこぞって参画できるよう取り組み、開催機運の醸成や競技力向上に努めること。

 

(2)所得格差が教育の格差に繫がらない様な施策を実施すると共に、就学援助を受ける児童生徒に対し市町村と協力して適切に対応していくこと。

 

(3)県指定有形文化財の保全を図るため、文化財ごとのカルテ(劣化度等)を作成し、計画的な修繕を行うこと。加えて、文化財保護予算の拡充を図ると共に、国指定文化財に対する県の補助率を引き上げること。

   また、南信州地域をモデルに実施した「伝統行事(芸能)継承モデル構築事業」を検証し、無形民族文化財を有する地域において、保全を図る仕組みを構築すること。

 

(4)教師の負担軽減を図るため、県内全小中学校統一の校務支援システムの開発・導入について、セキュリティ対策も含めて積極的に取り組むこと。

 

(5)探究的な学びを展開するための教員研修については、探究的な学びの具体例を各教科で示すとともに、総合教育センターでの集中的な研修方法から、指導主事が各校に赴き行うOJT形式の研修方法に改めること。

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