長野県議会会派 改革・創造みらい

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令和元年 6月定例県議会 発言内容(熊谷元尋議員)

◆熊谷元尋

 

 熊谷元尋です。
 南信運転免許センターの早期設置は南信州地域に住む皆さんの悲願です。話題になってから10年ほどになるのではないでしょうか。この間、県議会の一般質問で取り上げられたほか、下伊那郡北部ブロック町村議会が県議会に提出した陳情が採択されるなど、県議会においても実現に向けて支援をいただいてまいりました。
 このような中、県警では前向きに検討していただき、本年度、5年間無事故無違反の優良運転手と高齢者講習会を受講した70歳以上の運転手を対象に、運転免許の即日交付が可能になる作成機が飯田警察署に導入されると伺っています。
 また、6月20日の朝刊に、前日開催された南信州広域連合の会議で、県警からの運転免許センターの設置に関する提案について協議がなされ、地元市町村長からは異論がなかった旨の新聞報道がありました。それによれば、運転免許センター単独での設置ではなく、老朽化してきた飯田警察署の改築に合わせて運転免許センターを併設するというものです。このことは、運転免許センター実現に向けて大きく前進する内容であり、大変ありがたく思います。
 そこで、今後の関心は、改築時期と場所です。飯田警察署イコール運転免許センターの開設になりますが、その時期と場所について。また、地元が運転免許センターの設置場所として要望していた旧南信州・飯田産業センター跡地は改築に際して建設候補地となるのでしょうか。また、適地の要件を警察本部長にお尋ねいたします。
 次に、地元の高校生は、卒業式後でないと原則運転免許の試験が受けられません。進学や就職の関係で即日交付が必要になると、塩尻の運転免許センターまで行かなければなりません。
 こんなケースもあります。早朝5時に飯田駅発のJR飯田線の列車に乗り、7時47分、2時間47分かけて塩尻駅に着きます。帰りは、夕方の16時11分に乗れれば飯田駅に19時13分に帰ってきます。所要時間は3時間2分で、乗車賃は3,320円です。
 自家用車で送迎する場合には保護者にも負担がかかります。運転免許センターが設置されている地域との差は明らかです。高校生と保護者の負担を軽減することは、県警ができる子育て支援であり、子供・若者支援になるのではないでしょうか。飯田警察署が改築されるまでの間、通年が難しければ、期間限定でもよいので試験の回数をふやし、即日交付の対象に高校生を加えるなどの工夫をして地域住民の負担軽減を図ることができないでしょうか。警察本部長の御所見をお伺いいたします。
 次に、阿部知事には、リニア計画に対する地域の課題を把握し、地域住民の不安や心配を少しでも解消するために市町村長や住民の皆さんと懇談するなど、御尽力をいただいています。リニア計画の事業主体はJR東海という民間企業で、組織も大きく、市町村長や地域住民の思いが上層部に直接伝わらないのが実情です。地元の首長の中には、飯田市にある事務所の担当者は地元の意見や要望を聞いてもすぐに返事が返ってこない。リニアは500キロで走行するのにJR東海の対応は各駅停車だとおっしゃる方もいます。
 阿部知事には、JR東海のトップとの会談を通じて地元の意見や要望を届けていただいています。特に、トンネルからの発生土の活用や保安林の指定解除への対応、工事用車両の交通安全対策など、小さな自治体では対応しきれない課題も多くあり、工事もこれまで以上に具体化し、本格化します。地域住民の皆さんは、県がリニア計画にかかわってくれることで工事に対する不安や心配が軽減し、安心感が生まれるとおっしゃっています。県には、これまで以上に地域住民に寄り添い、一緒になって考え、取り組んでいただきたいと思います。阿部知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、去る5月20日に、国土交通省の有識者検討会でリニア開業を見据えた国土づくり構想であるスーパーメガリージョン構想が取りまとめられました。その中で、飯田市にできる長野県駅は長野県の南の玄関口としての機能に加え、三遠南信地域の北の玄関口の役割も期待され、東京、名古屋、大阪の各都市圏からの移動時間が劇的に短縮され、多様な人材が活発に行き交うようになると分析しています。そして、長野県駅周辺を最先端技術の開発拠点や大都市圏からの移住先とする取り組みも記載されています。今回取りまとめられた構想に対する御所見をリニア整備推進局長にお伺いいたします。
 次に、県では、松本市の県工業技術総合センター環境・情報技術部門にAI活用/IoTデバイス事業化・開発センターを、また、長野市の県中小企業振興センター内にAI・IoT等先端技術利活用支援拠点を設置し、企業の支援に取り組むと伺っています。私は、リニア新時代を見据え、長野県駅周辺を最先端技術の開発拠点として今後整備するためにも、飯田市のエス・バードに最先端技術利活用支援拠点の機能を持たせ、今から人材育成や企業支援を図ることを御検討いただけないか、産業労働部長に御所見をお伺いいたします。
      

◎警察本部長(伊藤泰充)

 

 南信運転免許センター設置への取り組みについてお尋ねがございました。
 南信運転免許センターにつきましては、これまで、地元の県議会議員を初め、南信地域の皆様から設置要望をいただいており、また、昨年の9月県議会において南信州・飯田産業センターに南信運転免許センターの設置を求める旨の陳情をいただき、採択されております。
 県警察といたしましては、こうした経緯や南信地域の実情を踏まえ、南信地域の皆様の利便性向上のためには南信地域に運転免許センターの設置が必要であると考えております。
 これまでの御要望で提示いただいております南信州・飯田産業センター後施設の利用につきましては、周辺道路等に課題があり、設置は困難と考えており、また、運転免許センターを新たに設置するためには人員の確保等の課題がありますことから、これらの事情を勘案し、老朽化している飯田警察署の建てかえに合わせて運転免許センターを併設する方法が現実的と考え、その旨を南信州広域連合に提案させていただいたものであります。
 このたびの方針受け入れの決定を受け、県警察といたしましては、今後、飯田市等の地元の意向も踏まえつつ、知事部局とも相談しながら、建設の早期実現に向け、取り組んでまいりたいと考えております。
 お尋ねの設置の時期につきましては、建設地の選定状況や現在建設中の木曽警察署の進捗状況等を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、南信州・飯田産業センター跡地利用及び適地の要件についてであります。
 南信州・飯田産業センターの跡地につきましては、周辺道路が狭隘であるほか、飯田警察署と併設するとした場合敷地面積が十分でない等の課題がありますことから、その利用は困難であると考えております。
 飯田警察署と併設する場合の適地につきましては、十分な敷地面積が必要となるほか、利用者の利便性や警察署の役割、機能を考慮しなければならないことから、公共交通機関へのアクセスが良好で周辺道路の幅員が十分であるなどの条件を満たすことが必要であると考えております。
 続きまして、飯田警察署における学科試験回数の拡充及び試験合格者の即日交付についてであります。
 自動車教習所での技能試験に合格した方の運転免許証取得のために、学科試験は原則県下3カ所の運転免許センターで受験していただいておりますが、南信地域では、受験者の利便性向上のため、毎月2回、試験官が飯田警察署に出張して学科試験を行っているところであります。
 飯田警察署におきましては、本年度中に運転免許証作成機を導入し、優良運転者と高齢運転者を対象に即日交付を開始することとしており、その運用状況を見る必要がありますが、需要の多い期間における学科試験回数の拡充等について御要望のあることを十分考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
      

◎知事(阿部守一)

 

 リニア中央新幹線に関連して、これまで以上に地域に寄り添って取り組んでいただきたいがどうかという御質問でございます。
 リニア中央新幹線の工事に対するさまざまな対応やリニア中央新幹線の開業を見据えた地域づくり、これは、地域の課題であると同時に長野県全体の問題でもあるというふうに考えております。そういう観点で、市町村や地域住民の皆様方と一緒になって取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
 とりわけ、JR東海との関係についてでございますけれども、先ほども申し上げたように、JR東海に対しては、リニア事業の推進は地域の理解と協力が不可欠だということを再三にわたって申し上げてきております。そういう観点で、JR東海に対して、直接地域の不安や懸念を語りかけて要請をしてもらいたいということで、定期的に関係市町村長とJR東海の幹部との意見交換会を開催させてきていただいておりますし、また、私も、JR東海の社長との会談の際には地域の皆様方の御意見を受けての具体的な要請を行ってまいりました。発生土置場のJR東海の工事完了後の管理の話や発生土の運搬に際しての高速道路活用といったような回答をこの場で引き出してきたところでございます。
 県としては、これからも地域の声を丁寧にお伺いしていきたいというふうに思っておりますし、また、JR東海に対しましては、地元の市町村長の皆さんとも十分連携を取らせていただきながら地域に寄り添った対応を行っていきたいと考えております。
 以上です。
      

◎建設部リニア整備推進局長(坂田浩一)

 

 スーパーメガリージョン構想に対する県の見解というお尋ねでございます。
 この構想は、国土基盤の整備のみならず、各地域を健全で活力のある関係で結び、産業力を高める抜本的なイノベーションを起こすことで新たな成長の実現を目指すものであります。
 特に、中間駅周辺地域から始まる新たな地方創生として、多様な人材が活発に行き交い、クリエーティブな交流が生まれる三大都市圏とは異なる新しい知的対流拠点となる可能性や、大都市で働きながら自然豊かな地域で暮らすなど新たな居住の選択肢を提供する地域への発展などが掲げられており、この実現への取り組みが重要と考えております。
 昨年12月には、国の検討会に阿部知事が出席し、「新たな知的対流拠点の形成に向けて」と題して長野県の取り組み方針や国に対する提言を行っており、構想にはこうした地方の声が反映されたものと認識しております。
 県といたしましては、引き続きリニア関連事業及び長野県駅を核とした地域づくりに積極的に取り組むとともに、国に対しても、地方への重点的な財政支援などリニア時代の国土政策を推進していくことを求めてまいります。
 以上でございます。
      

◎産業労働部長(林宏行)

 

 エス・バードへの先端技術利用支援機能についてお答えいたします。
 南信州広域連合のエス・バードについては、長野県航空機産業振興ビジョンに基づき、航空機システムに関する人材育成から研究開発、実証実験までを一貫して行う国内唯一の支援拠点として、県はもとよりJAXAや産総研、信州大学等の協力も得ながら整備が進められております。
 熊谷議員御指摘のAI・IoT等先端技術利活用支援拠点やAI活用/IoTデバイス事業化・開発センターの二つの拠点は、ともに県内全域をサポートできる支援機能を有しており、既に飯田、下伊那地域の企業の皆様にも御活用いただいているところですが、さらに皆様の御相談にスピーディーに対応できるよう、各地域の産業支援機関とも連携して取り組んでまいります。
 いずれにいたしましても、エス・バードの立地する伊那谷地域が東京、名古屋、大阪を結ぶスーパーメガリージョン構想の中でも重要な地域であることを念頭に置きながら地域産業の振興にしっかりと取り組んでまいります。
      

◆熊谷元尋

 

 それぞれ御答弁をいただきました。
 運転免許センターにつきましては、試験の回数をふやすことについて警察本部長のほうから前向きな御答弁をいただきました。それに加えて、できれば即日交付の対象に高校生などをぜひ加えていただきたいというふうに思っております。
 また、南信州飯田産業センターの跡地は、今回の飯田警察署の改築に当たっては対象の候補地にならないというような答弁がありました。そうすると、新たな候補地を選定する必要が出てまいります。仮に地元に情報提供を求めるのであれば、要件を明示して地元と県との思いに違いが生じないようにお願いしたいというふうに思っております。運転免許センターの候補地選定に当たって、地元では二転三転した苦い経験がありますので、ぜひそういったことも含めてお願いを申し上げます。
 また、リニア計画につきましては、午前中、山口議員への答弁の中で、JR東海の現地体制の強化の必要性について知事のほうから触れられていました。市町村長も現地体制の強化は望んでおりますが、JR東海が聞く耳を持つことと、やはり現地での決定権が必要です。急がば回れの言葉もあります。市町村長や地域住民との信頼関係の構築こそ必要ですので、知事におかれましてもJR東海へのさらなる働きかけをよろしくお願いいたします。
 次に移ります。阿部知事は北高南低という言葉を御存じだと思います。県議選や知事選になると話題になります。よく言われるのが、長野オリンピックや新幹線事業などで多くのお金が北に使われた。南は我慢してきたので、今度は南にお金を使ってもらうというものです。
 阿部知事は、2010年の知事選の際、北高南低はあると思うかというマル・バツ式の問いに対して、マル、つまり北高南低はあるとお答えになり、あわせて、南信は道路整備がおくれていると指摘されました。
 6月20日に下伊那土木振興会の14市町村長が県庁へ出向き、公共土木事業整備促進に関する58項目の提言を建設部長に対して行いました。これは、毎年行っており、市町村長は、地域の実情を訴えながら、道路や河川の整備を促進することで地域住民が安心、安全に生活できる環境をつくるために地域として必要な要望を行ったもので、北高南低だから整備を求めているのではありません。
 私は、いつまでも北高南低と言っている時代ではないと思っておりますが、阿部知事は2010年から10年近くたった今でも北高南低はあるとお考えでしょうか、お尋ねいたします。また、あるとすれば何を持って北高南低とお考えになるのでしょうか。
 次に、長野県には77の市町村があります。多くの市町村は人口減少、少子・高齢化が進み、加えて、厳しい財政状況など課題が山積しております。このような状況の中、市町村長や住民の皆さんは、自分たちが住んでいる市や町や村が元気で幸せに暮らすことができるよう歯を食いしばって頑張っています。令和という新しい時代を迎えた今、いつまでも北高南低という言葉にとらわれるのではなく、77市町村がお互いの違いを認めつつ、持続可能な市町村をつくるために県の役割を果たしていくべきだと考えております。県はどのように取り組み、知事は県の果たすべき役割をどのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。
      

◎知事(阿部守一)

 

 2点御質問いただきました。まず、北高南低はあると考えるのか、その理由は何かという御質問であります。
 広大な県土の本県におきましては、それぞれの地域が独自の文化や個性を有しているということが強みであり、またよさでもあるというふうに思っております。したがいまして、地域を画一的な物差しで比較するのは必ずしも適切ではないというふうに考えております。
 他方で、かつて高速道路は南信地域から整備が進められてきたものの、長野オリンピックに向けて東北信地域を中心に新幹線や道路の整備が進められてきたこと、また、南信地域は県庁から距離があることから南北格差といった意識を持たれる方もいらっしゃるものというふうに考えております。
 現在、伊那谷においては、リニアバレー構想を推進し、関連道路網の整備を積極的に進めているところでございますが、今後とも長野県全体に対する配慮とそれぞれの地域の特性を踏まえた対応との両面を意識して県政を進めていきたいというふうに考えております。
 続きまして、持続可能な市町村をつくるための県の役割についてという御質問でございます。
 まず、人口減少、少子・高齢化、これは、我が国全体の課題であります。県としては、こうした課題に正面から向き合って、出生率の向上、人口の社会増やつながり人口の増加を目指した取り組み、産業の振興などを先導的に行っていくことが市町村の取り組みを応援する上でも重要だというふうに思っております。
 加えて、本県では、それぞれの地域におきまして特色や課題が大きく異なっておりますことから、広域自治体として、地域振興局も通じながら、市町村の取り組みにできるだけ協力をしていくとともに、小規模な町村については行財政運営も含めて必要な支援を行っていくということが重要だと考えております。
 将来に向けましては、持続可能な形で行政サービスを提供していく上では、市町村間あるいは県と市町村との広域的な連携を図っていくことが重要であるというふうに考えられますことから、今後、市長会、町村会とともに自治体の広域連携に関する懇談会を設けて、自治体の広域連携のあり方について議論を深めていきたいというふうに考えております。
 以上です。
      

◆熊谷元尋

 

 以上で私の質問を終わります。